2022.09.19
何が違う?「国内産の塩」と「シャークベイ産の塩」
シャークベイ 塩
西オーストラリアの世界自然遺産「シャークベイ」で生まれた天日塩について紹介している「シャークベイソルトタイムズ」。今回のテーマは、国内産の塩とシャークベイの塩、その違いについてです。国内で作られている塩も、シャークベイ天日塩も、毎日口にする“塩”であることは同じ。では何が違うのか?それぞれの製造手法や経緯、そしてデータをもとに紐解いていきます。
海水を煮詰めて乾燥させる、日本独特の塩製造
まずは塩の製造手法について。世界中で生産される塩の6割が、“海の化石”と呼ばれる「岩塩」から作られているそうです。しかし、日本には資源としての岩塩がほとんど存在しません。そのかわりの塩原料となっているのが「海水」です。日本にとってたったひとつの塩資源でありながら、島国であるため容易に調達でき、そして無限の資源です。そんな理由から、日本国内では海水の濃度を高めた「かん水」を煮詰め、乾燥させて塩をつくる「釜炊き」または「煎熬(せんごう)」と呼ばれる製造手法が中心となっています。さまざまな呼び方がありますが、ここではメジャーな製法であるせんごう塩を「国内産の塩」と表現することにします。そして比較対象となるシャークベイ天日塩については、こちらの記事 オーストラリアの天日塩 シャークベイソルトとは で詳しく解説しています。
国産塩とシャークベイ天日塩の味の違いは?品質の差は?
日本の海水を蒸発させて作った国内産の塩、そしてオーストラリアの海水を太陽と風で乾燥させたシャークベイ天日塩。いずれも塩であることは間違いないですが、それぞれに特長があります。国内産の塩は「他の原材料の味を損なわない」「野菜などの色味がよくなる」と言われており、日本の食文化にしっかり根付いています。しかし、塩そのものの味で国内産が勝っているのかというと、そうではありません。ここ数年で天日塩ならではの「マイルドな塩味」が評判となり、大変な人気となっています。しかもミネラルを多く含んだシャークベイ天日塩は、「加工した際に味がよくなる」という声もあるほど。つまり味や品質の差は、使う人の感じ方や考えによって評価されるもの。あえて明確な違いを見出すならば、それぞれの製造手法までさかのぼる必要があるのです。
日本独自の塩づくりに至った経緯とは
製造手法の比較の前に、なぜ日本の塩づくりは独自路線を歩むのか? これについて考察していきましょう。先に述べたとおり、資源の乏しい日本では岩塩から塩が作れません。となると次に考えられる手法は、天日干しでの塩づくりですが、これには広大な土地と乾燥した気候が必要。しかし、あいにく日本の国土は狭く多雨多湿であり、外洋から取水した海水を蒸発することが難しく、雨が降れば塩は溶け出してしまいます。海水を引き込めば2〜3年で塩の結晶が採取できるオーストラリアとは状況が異なるのです。現代でも高知県や宮城県の一部では天日塩づくりが行われていますが、基本的には室内で少量生産されたもの。つまり日本は大量生産の業務用天日塩づくりに適した環境を持ち合わせていません。その結果、第3の選択肢である「釜炊き」または「せんごう」と呼ばれる海水を煮詰める手法が採用されました。しかし煮詰めると言っても、30gの塩をつくるのにも1リットル近い水分を蒸発させなくてはなりません。海水をそのまま煮詰めるのではなく、いったん濃い塩水に濃縮してから、その濃い塩水(かん水)を煮詰め、乾燥させて塩の結晶を取り出す。日本では、古くからこのような独自の方法が中心となっています。
違いは製造手法にあり。燃料多消費型と自然エネルギー型
海水を蒸発させて作る国内産の塩の製造手法は、言い換えるなら「燃料多消費型」。海水の水分を蒸発させるためには熱エネルギーが必要ですが、CO2排出量が多い石炭を取り分け多く使用しているという事実があります。一方で、オーストラリアの太陽と風によって育まれたシャークベイ天日塩は「自然エネルギー型」と言えるでしょう。自然の力と人力に頼った製法でCO2排出量を極限まで抑えたエコな塩づくりが特長です。その違いは大きなもので、 持続可能な開発目標SDGsの目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」や目標13「気候変動に具体的な対策を」の考えに照らし合わせてみれば一目瞭然。SDGsは2030年までの達成が目標とされており、多くの石炭を消費する国内産の塩づくりは、その製造のための燃料見直しを迫られています。
国内産の塩とシャークベイ天日塩。それぞれに良さがある
国内産の塩をひと言で表現するなら「伝統」になるでしょう。環境変化に即して、石炭を使用する製法転換もひとつの選択肢ではありますが、日本独自の製造手法を守り続けており、食文化にも大きな影響を与えてきました。その一方、シャークベイ天日塩を表現するならば「持続」が最もふさわしいと考えます。理由はすでに述べたとおり、エコな塩づくりを徹底しているためです。国内産の塩と、シャークベイ天日塩。それぞれの塩に良さがあり、特長がある。シャークベイ天日塩をはじめて使ったお客様からは、「どちらにも、違った良さがある」という大変興味深い感想をいただいています。ぜひあなたも2つの塩を比較してみてください。これまでとは違う塩の世界が見えてくるはずです。
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